この椅子は紙を切る、折る、曲げるといった手遊びから生まれました。
様々な形を考えるうちに「これは椅子になるのではないか」と考えた柳は、当時の日本ではほとんど知られていなかった成形合板技術に着目します。合板に曲げを加えることで強度が増すという点に気が付き、座面と脚とが一体化した2枚の合板を金具で繋ぐというバタフライスツールの形を思いつくのです。
1954年に仙台の産業工芸試験所(元・工藝指導所)東北支所にて、当時成形合板を研究していた技術者の乾三郎と出会います。基本的な技術研究を産業工芸試験所で行いつつ、製作については乾の指導により日本で初めて成形合板を実用化した山形県の家具メーカー・天童木工が担当。3年の歳月をかけてバタフライスツールは完成しました。
日本の工業デザインのパイオニアである柳宗理が1954年にデザインしたバタフライスツールは、その独特なフォルムが見る人に強い印象を与え、その名のごとく蝶々が羽を広げた様なフォルムをしていることから、世界でもこの名で知られています。
同一の成形合板を2枚左右に組合せ、金属棒で連結するという非常にシンプルな構造です。伝統とモダンを融合させた柳宗理のデザインは、数々の名作の1つとして今なお世に送り出されています。
このグッドデザインはMoMAコレクションに収蔵されています。2016年 グッドデザイン・ロングライフデザイン賞受賞。
ルーブル美術館やニューヨーク近代美術館など、世界各地の美術館に永久保存のコレクションされているデザイン史の傑作です。
高さ/約38・5cm。幅/42・7cm。若干の傷はごさいますが目立たずきれいだと思います(主観です)。状態など画像参照でお願いします。
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